基本的な事柄
健康診断で中性脂肪が高いと言われて心配する人は少なくありません。それは、中性脂肪値が高いと動脈硬化の危険因子となったり、糖尿病発症のきっかけになることがあるからです。中性脂肪は、皮下脂肪として体温を維持したり体の臓器の保護をする役割があります。また、空腹時にはエネルギー源にもなります。
食後10時間以上たって血液中に中性脂肪値が150mg/dL以上になっていたら高中性脂肪血症と診断されます。
中性脂肪が高くなるのは、摂取エネルギーが消費エネルギ-を上回り、あまったエネルギ-を肝臓で脂肪に替えてしまっていることを表しているのです。
食事・生活のポイント
1.1日3食、規則正しく適量の食事をする
標準体重を維持するエネルギー量にしましょう。標準体重の計算法 身長×身長×22(身長の単位はメートルで計算する)
(例)身長165cmの場合は、1.65×1.65×22=59.859kg およそ60kgとなります。
2. アルコール飲料は適量までに。週1~2回は休肝日を設ける。
日本酒なら1合、ビ-ルなら500mL、ウイスキ-ならグラス1杯程度とし、週に1日または2日はアルコール飲料を飲まない日を設けましょう。
3.糖質の多いものは控えめにする
果物は控えめにし、菓子類を食べる習慣やジュ-スを飲む習慣は改めることが大切です。果糖を多く含む果物は食べ過ぎないようにしましょう。また、砂糖をたくさん使った菓子類、ジュースや清涼飲料水を摂取する機会を減らしましょう。
4.油脂類は控えめに、取るときは良質の油を使用する
揚げ物を食べる機会を減らしましょう。魚に含まれるDHAやEPA,亜麻仁油やえごま油などに含まれるω-3系の油を意識して使用しましょう。
5.食物繊維を積極的に摂取する
海藻、きのこ、野菜などには食物繊維が多く含まれ、糖質や脂質の吸収を抑える働きをします。
6.有酸素運動を習慣づける
中性脂肪を減らすもう一つの大切なことは無理のない運動をすることです。軽く汗をかく程度のウオ-キングなどの有酸素運動を毎日継続的にできたらよいでしょう。
(更新 2024.12)