運動には、健康・体力づくりと生活習慣病の予防などに効果があることが知られていますが、どんな運動をどのくらいすれば良いかと、構えてしまうとなかなか実行することができないものです。
健康づくりのための運動は、息を切らしてするようなものではなく、話をしながらでも楽しくできる「早歩き」程度の運動を指しています。
このような運動は、特別に時間をつくらなくても生活の中で無理なく継続して行うことができ、安全で効果的な健康づくりになります。
科学技術の進歩に伴い社会生活が自動化・機械化され、国民の生活を豊かに便利になりましたが、一方では身体を動かすことが減少した結果、運動不足が原因となる肥満、高血圧、脂質異常症、糖尿病などが増加し、体力の低下も問題となってきています。日常の生活において「早歩き」程度の運動を意識する必要性が高まっているといえるでしょう。
運動の効果
運動には、次のような効果があります。
- 肥満の解消や予防に役立ち、生活習慣病の予防になる。
- 体力を維持・向上させる。
- 体の働き(生理機能)を良くする。
- ストレスの解消に役立つ。
運動は、汗を流す喜びを与え、体力の向上によって健康観を充実させ、日常生活のストレスから解放する効果を持っているといわれています。
また、家族や地域社会の人々とともに運動やスポーツを楽しむことは、家族の絆を深め、友人をつくる機会などを与えてくれます。
運動の目標(健康づくりのための身体活動基準2013:アクティブガイドより)
- いつでも、どこでも+10(プラス・テン)分元気にからだを動かしましょう。
+10(プラス・テン)とは「今より1日10分多く活動すること」です。
- 自分の体力に応じ、無理なく元気にからだを動かしましょう。
(目標は、1日合計60分、高齢者の方のは40分です) - 身のまわりの活動は、ちょっとした工夫で「+10」を始めましょう。
(早歩き、歩幅を広く歩く、ながらストレッチ、少しでも長く歩く、自転車で移動など)
運動のポイントと注意
心臓病や腎臓病などがある方は、医師の許可を得て行うことが基本になります。
また、肥満している方は、ジョギングなどの運動をいきなり行うことは、関節障害の原因になったりするので、関節に負担のかからない運動から始めましょう。
- 生活の中に運動を取り入れ、マイペースで行う。
- 体調の悪いときは、無理をしない。
- 1日1回は、歩いて外出する。
- 暑いときは、水分を十分に補給する。
特に、夏の暑いときは、熱中症の予防のためにも、こまめに水分を補給することが大切です。
(更新 2024.12)