年代別の食事

  生後間もない乳児にとって母乳は発育に必要な栄養素をすべて備えた完全栄養食品ですが、成長に伴って母乳だけではエネルギ-やたんぱく質、鉄分などの栄養素が不足するようになります。このため、5、6ヶ月ごろから離乳をはじめ、離乳食を通して食べ物を噛んで飲み込むことや食べ物の味を覚え幼児期を経て大人と同じようなものが食べられるようになります。

   また、乳幼児期から学童期にかけて、好き嫌いなくいろいろな食品を食べる、3食を規則正しく食べる、よく噛んで食べる、箸を正しく使って食べる、食べ物を大切にするなどの良い習慣を身に付けていきます。

   こうした、成長・発育や日常生活の変化、年齢に合わせた食事の取り方を正しく理解し、習慣付けることが、糖尿病、心臓病などの生活習慣病を予防し健康寿命の延伸につながります。

   この項では、それぞれのライフステ-ジにおける食生活の基本的な事柄と、気を付けたいいくつかの項目を取り上げてあります。

コンテンツ

乳幼児期

  • 乳児期の食事と健康 乳児期は、成長・発育が目覚ましい時期であり、一人一人の成長・発育に差が大きいことから、月齢や年齢で一律に判断する…
  • 咀嚼と健康基本的な事柄   最近、硬いものが食べられない子どもやよく噛めない子どもが増加し、顎の発達が不十分であったり、歯並び…
  • 幼児期の食事と健康基本的な事柄   幼児期は、乳児期についで身体の発育が盛んで、この時期の栄養の良否は、成長・発育に大きく影響します…
  • 偏食をなくそう偏食の対応    偏食とは、一般的にある特定の食品に対する好き嫌いがはっきりしていて、しかもその程度がひどい場合を言い…

学童期

  • 学童期の食事と健康生活習慣病の予防は発育期の食事が大事 1996年(平成8年12月)、厚生省(現:厚生労働省)は、従来、がん、脳卒中、心臓病…
  • 学校給食の役割学校給食の変遷    学校給食は、1889年(明治22年)に山形県鶴岡市の私立忠愛小学校において、貧しい家庭の子どもたちに米…

思春期

  • 思春期の食事と健康基本的な事柄    思春期は、学童期から青年期への移行期にあたり、第二次性徴が現れ、精神的、肉体的に著しい変化期にあり…

成人期

  • 18歳からの健康づくり 2022年4月1日から、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられました。人生の一つの節目である18歳を迎えられたのを機会に、…
  • 若い女性は大切な鉄分が不足しています飽食の中の鉄分不足   経済大国である日本は、食料事情も豊かで一見大変恵まれた食生活を営んでいますが、厚生労働省で行…
  • 働き盛りの人の食事と健康基本的な事柄    一般に30歳を過ぎると諸臓器の発育は終わって維持の段階に入り、栄養状態や運動・休養などの状況によって…
  • 妊娠中の食事   妊娠や出産は病気ではありませんが、女性にとっては、心身ともに著しい変化が起こり、喜びとともに責任も負担も重大です…
  • 上手なお酒の飲み方百薬の長も飲み過ぎは“毒”    “酒飲みは、やっこ豆腐にさも似たり、初め四角で後はぐずぐず”これは、お酒を飲む人の例えで…
  • 禁煙の勧めたばこは、なぜやめられない    たばこは、肺がんをはじめ、多くのがんや心臓病、脳血管疾患などにかかるリスクが高くな…

高齢期

  • コレステロ-ルと健康コレステロ-ルと健康   コレステロ-ルは、食べ物から摂取されるほか、主として肝臓で合成されます。コレステロ-ルは、…
  • 減塩食の勧め食塩は1日に、男性7.5g未満、女性6.5g未満に    塩分(食塩)の取り過ぎが高血圧の原因になることは、よく知られていま…
  • 高齢者の食事と健康加齢と生理機能    私たちの体は加齢に伴い、体の機能のうちでも食事や栄養に関係の深い各種の器官に変化が生じてきます。…
  • 高齢者の食事元気で長生きは、食事が決め手   都市化の進展や少子社会の進行などにより、核家族化が進み高齢者夫婦だけの家庭が増加し…
  • 十分に取りたい水分と食物繊維水分 加齢とともに不足しやすくなる水分    お年寄りの食事で気を付けたいことの一つに水分の補給があります。若いとき…